冬の影がゆっくりと姿を消し、春が訪れた。未だ大地には足跡のような窪みが残っている。振り返ると冬の名残りのようなその窪みがバックミラーに映し出される。でもそんな時期もすぐに終わり、わたしたちは夏に向かってあの高い丘を駆け上がっていく。未だ冬の眠りの中にいるかのような地面の奥から息吹いてくる草木を目にし、改めて自然界の理である滅びと再生というサイクルに気づかされます。

そしてこの時期、わたしたちの中にも生命力に満ち満ちた感覚が湧き上がってきます。重たい冬の装いを脱ぎ捨てたなら、新緑の香りや美しい色彩がたちこめてくるように。心地良い木々のざわめきーそれは寒々とした幾月かをくぐり抜け、ようやくその終わりが来たことを告げるサイン。自然は様々な変容を遂げていく。木々が太陽の光に向かって、枝をぐんぐん伸ばしていくように。

 “Life is balance of holding on and letting go”―――ふと、詩人Rumiの言葉を思い出しました。もし何かを手放すことができたとしたら、自分の中にとどめ置くべきものが何か、ということが自ずとわかるのではないだろうか。わたしたちは人生という時間の流れの中で、出会いそして通り過ぎていく様々な出来事がある。すべての事を受け入れることができて、自由を享受できたらと願います。

Best regards, 

Rie xxx