誰かのために惜しみない行動をとれる人を見かけると、心から尊敬の念が湧き上がります。見返りや、評価などの言葉を期待せずに、ただ行動できることはなかなか簡単ではありません。

東南アジアの小さな国の、美しい古都に、“大きな木の下の家”と名付けられたホームがあります。ある日本人女性が、孤児たちを育てる家を創りたいと思い、その手で設立しました。20年以上前に異国の地で、子どもたちのことを知った彼女は、ビジョンと行動力をもって、今もホームを運営しています。花々が咲き乱れ、緑が溢れる敷地では、手仕事の技術を身につけたり、社会性を学ぶさまざまな取り組みが行われています。そして子どもたちが皆、生き生きとし、働くスタッフもオープンマインドで、ポジティブなエネルギーに満ちています。

愛情は、植物の成長に例えられるのではないでしょうか。たっぷり愛情をかけて育てた植物は、甘く豊かな果実を実らせるでしょう。その果実をついばんだ小鳥や虫は、美味しさによろこびの声を上げて、仲間を誘い始めるのです。愛情は連鎖し、幸せはつながっていくのです。

ある人が、愛とは「どれだけその人やコトを想い考え行動したか」であると言いました。有限の世界に生きる私たちにとって、なにかに関わりを持つことは、それだけで大きな意味を持つのでしょう。大変な時代だからこそ、深く満たされることとは何か、考えてみたいものです。多分、愛の小さな種はごく身近なところにあるはずなのです。受け取るだけが愛ではなく、無心に配れる愛こそが、きっと平和に繋がっていくと思うから。