手に取ると冷たくて、やがて温かくなっていく。
静かな佇まいの中から、愛しい音が鳴る。
気づけば愛着が湧きはじめている。
そんな渡辺遼さんの作品に、THREE AOYAMAで触れてきました。

後に知った物づくりのコンセプトも味わい深く…

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「とあるかけら」

石ころのようなものをつくりたい
だれかにひろわれて
そっとポケットにいれておいてもらえるような
木の実のようなものをつくりたい
だれかにひろわれて
ちょっとしたところにおいておいてもらえるような
しずかに そっと たたずんでいるものを

どこかを歩いていてふと気になったものには、
なぜだか同じような気配があるように思います。
木の実や小枝、小石や落ち葉、あるいはなぜこんな所に落ちているのかといった
ねじ切れたボルトだったり、何かの破片であったり。
ふと立ち止まって手にしてしまうのです。
それは、雨の日だったり曇りの日、あるいは晴れている日かもしれません。
それはわかりません。
でも、そのとき目に映ったそのものをとりまく景色、空気や色、形、時間、様々なものが
ある種の気配となってあらわれていたのだと思うのです。
そして、そんな気配のあるものをつくれたらなと思うのです。

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THREE AOYAMAでの展示は2月24日まで。自然の石と同じく、2つとして同じものはない、金属でできた石。内側から静かなエネルギーを感じました。