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この頃、よく涙が流れる。

きっかけは、ラジオから流れてきた曲のフレーズだったり、本の中の一節だったりする。
街を行くひとたちの何気ないやさしい会話だったり、春になるといつもの道にいちばんに咲く鮮やかな、いい匂いの黄色い花越しに見る青空だったり。午後の光が透明で、金色で、当たるものすべてを包むように、きらきらしているようなときも、歩きながらこっそり泣いている。

悲しくも、苦しくもない。目をつぶってしまったら、あっというまに過ぎていってしまうかもしれない、その一瞬をなんて言葉にしたらいいのだろう?
浮かぶ言葉はひとつだけど、いつもほかの言葉を探してみる。だけど、考えてもそれ以外の言葉は見つからない。
ひらたく言うと、世界があまりにも「美しい」って思っているのだけれど。


『美しい景色、美しい心、美しい老後など「美しい」という言葉を簡単に使わないようにしたいと思っている。
景色が美しいと思ったら、どういう風かくわしく書く。心がどういう風かくわしく書く。
くだくだとくわしく書いているうちに、美しいということではなくなってきてしまうことがあるが、それでも、なるたけ、くわしく書く。
「美しい」という言葉がキライなのではない。やたらと口走るのは何だか恥ずかしいからだ。』

(絵葉書のように/「武田百合子 天衣無縫の文章家」(河出書房)より引用)

beautyrelay

「美しい」という言葉を使うとき、口ごもるようになったのは、武田百合子さんのこの文章を読んでからだ。
はっとした。わたしはそれまでたくさんの言葉を簡単に、ずいぶん乱暴に使ってきたのだと、どきりとした。
「かわいい」「きれい」「すてき」。数えだしたらきりはないけれど、自分の特別な感情も、軽い感情も、一緒くたにして同じ言葉にしてきたのだと気がついた。

それから、自分の大切な気持ちを言葉にするとき、特に「美しい」という言葉を口にするとき、この文章が頭に浮かんで、薄紙に包んでから大事にしまっておいた言葉を箱の中から出してくるような気持ちになる。
そうやって言葉にする前に、自分の中に湧き上がった感情について、ゆっくり考えるようになってから気がついた。
わたしにとって、ほんとうに「美しい」と思うものは、目の前にすると涙が勝手に溢れてくるように、自然と心が動くものごとだと。

ほかの人も「美しい」と思うものなのかもしれない。もしかしたら、誰も思わないものかもしれない。だけど、人がどう思うのか、それは大したことじゃない。

だって、あまりにも美しいものを前に涙が流れたあと、わたしの胸はいつもぱんぱんに膨らんでいる。あんなに小さくしぼんでいたのに、生まれ変わったように満ちたりていている。
その気持ちは、わたしの心を静かに灯す力になる。すこしずつ折り重なっていって、心に流れるあたたかな血となり、肉となっていくのだから。

2015.August.27(Thu)

– THREE QUESTIONS –

Q1 人間としての「美しさ」は、どんなところに表れると思いますか?

A1 ふとしたときの表情。人柄がにじむ、むきだしの感情とでもいうのでしょうか。会ったばかりでよそいきで話していた人が、驚いたときや心から笑ったときに見せる、無防備な表情にどうしようもなく惹かれます。

Q2 パーティーのときや大切な人に会う前日など、「美しい自分でありたい」オケージョンの際に、必ずとる行動や習慣は?

A2 とっておきの香りのバスソルトを入れたお湯に入ったり、オイルを使っていつもよりちゃんとマッサージしたり。それから鏡に向き合って、そわそわしている自分を落ち着かせます。いつもよりよく見せたいって思いすぎて、自分以上になろうとしても、無理しちゃうだけだよって。

Q3 お気に入りのTHREEアイテムは?

A3 考えすぎると本当に頭がカチカチになるものですね。それに気がついてから、知人にいいよーって教えてもらった、スキャルプ&ヘアのクレンジングオイルを使っています。ちゃんとマッサージすると、頭がすっきり軽くなって、ほっとします。

プリスティーンプライマーのグローは日焼け止め代わりに単体で使っています。SPFも高すぎず低すぎず、ベタベタしないので肌が窮屈な感じがしないし、自然な艶が出てお気に入り。





市川 実和子さんのお気に入りアイテム一覧

・THREE スキャルプ&ヘア バランシング クレンジング オイル
・THREE アルティメイトプロテクティブプリスティーン プライマー

<市川 実和子 ICHIKAWA MIWAKO>

女優、モデルとして活動中。近年の主な出演作品に『まほろ駅前狂想曲』(14/大森立嗣監督)『ソロモンの偽証』(15/成島出監督)などがある。小西康陽のアルバム『わたくしの二十世紀』にボーカルとして参加、現在発売中。

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しなやかに生きる洗練された大人の女性たちへ

THREE─「3」は、「創造」の象徴。また、相反する2つのものを組み合わせることで、3つめの新しい価値を創造すること。

「THREE TREE JOURNAL」とは、そんな創造力を持ち合わせた「しなやかに生きる洗練された大人の女性」たちに向けて、五感を刺激し、豊かな感性を育む、新しいウェブジャーナルです。

THREEがもつ世界観やイメージを通して、感性を揺さぶり、語りかけ、共感、共鳴することで、THREEというブランドをより身近に感じていただくための試みであり、読者自らが興味を開拓し、アクションを起こすきっかけとなるようなコンテンツをご紹介していきます。

関わる人々が、自分自身をより高めることができる場のひとつとして、お互いの価値観を共有し、関係性を深めてゆくことを目指す「THREE TREE JOURNAL」を、どうぞお楽しみください。

To sophisticated adult women who live elegantly

Three—’3′ is a symbol of ‘creation’. It is the creation of a third new value by combining two contradicting things.

“THREE TREE JOURNAL” is new web communication contents for ‘sophisticated adult women who live gracefully’ possessing such creativity, where they can cultivate their rich sensitivity and stimulate their five senses.

It is an attempt to have them feel the THREE brand more closely through every expression, image and world view that THREE has by the brand, participating creators and users stimulating each other’s sensitivities, talking, identifying and relating. We’ve prepared contents as a springboard where the users themselves can develop new interests and take action, and generate reciprocal communication.

Please enjoy “THREE TREE JOURNAL” where we aim to deepen relations and share each other’s values as a place where those involved can cultivate themselves.

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